
「メッシ、バルセロナ退団」
バルセロナの広告塔であり、クラブをけん引してきたレジェンドを手放すニュースが報じられました。
- なぜバルセロナはメッシを手放したのか?
- メッシはどこに移籍するのか?
について解説していきます。
バルセロナがメッシを手放さざるを得なかった背景
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リオネル・メッシはバルセロナにとって広告塔であり、クラブ価値を上げてくれる貴重な存在です。
しかしメッシを維持するために必要な金額は年間約175億円。サッカー選手で最も高い年俸を受け取っています。この高過ぎる市場価値がネックになりました。
今回の背景を図式すると以下のようなイメージです。
バルサはメッシを手放すつもりはなく、メッシもバルサ残留を希望していました。
しかし、コロナにより大幅な減収がありサッカー界全体で資金難となってしまいました。ビッククラブであるバルサも例外ではなく約1,340億円の負債があり資金繰りが難航。
それでもバルサはメッシ残留に尽力し、ジャンクレール・トディボやジュニオル・フィルポなどの高額な選手を売却したり、メッシの親友であるアグエロを獲得したり必死でした。
メッシ側も年俸の50%カットなどを受け入れて両社合意かと思われました。そこで2021年7月頃、ラ・リーガがCVCキャピタル・パートナーズから約3,500億円の融資を受けてそのうち約50億円を人件費などに充てるとの報道がされて世間はメッシ残留で確定と安堵していました。
しかしバルサが「不利な条件がある」と待ったをかけて白紙に戻ることとなりました。メッシ側もこれまでスペイン政府から脱税で有罪判決を受けていたり、財政難のスペインは高額年俸のメッシには鋭い目で監視を続けていました。
過去にはクリスティアーノ・ロナウドも脱税の容疑がかかったこともあります。バルサには居たいがスペインには居たくないという歯痒い気持ちもあったのかもしれません。
ラ・リーガのサラリーキャップ
ラ・リーガのサラリーキャップとは、「クラブ全体に占める選手への年俸上限」です。欧州サッカーで導入しているのは現状ラ・リーガのみ。
コーチや監督への給与、選手の年俸、移籍金の減価償却費、報奨金など含め収入に対して70%までを上限とするよう定められています。
(アジアでは中国スーパーリーグで、プレミアリーグを超える移籍金で倒産するクラブも出てきたことから2021年から導入されています)
違反した場合には、新戦力選手の登録ができません。メッシは2021年6月末で契約満了となっていることから「新戦力」扱いとなるため、バルサはなんとか条件をクリアできるよう動いていたのですが解決できなかったとの報道でした。
ESL構想から見えるUEFAにも屈しないビッククラブの維持
FCバルセロナはスペインのラ・リーガに所属する20チームのうちの1チームですが、人気はレアルマドリードと共に世界トップです。
世界のトップと言えば「レアルマドリードとバルセロナ」と言っても過言ではありません。世界のトップクラブを決めるチャンピオンズリーグ(CL)でも5度優勝に輝いています。
人気と実力、ブランド力がトップレベルのバルセロナは、レアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長が中心となった有名クラブのみで戦うヨーロッパスーパーリーグ(ESL)への参加を表明。
人気クラブのみで戦うESLは興行収入は大きく見込まれるものの「サッカーは単なる金儲けではない」「フットボールはみんなのもだ」と世間から大バッシングを受け一時保留。
ESL構想発表当初は以下のようなビッククラブが参加を表明していましたが、2021年4月21日には斜線しているクラブがUEFAや世論の意見を受けて脱退表明。
【プレミアリーグ】
アーセナル、チェルシー、リヴァプール、マンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム
【ラ・リーガ】
アトレティコ・マドリー、バルセロナ、レアル・マドリー
【セリエA】
インテル、ミラン、ユヴェントス
UEFAは「今でもESL構想に賛同しているクラブにはCLの出場権はく奪などの制裁を検討」としてバルセロナと対立関係にあります。
UEFAという強敵にも屈しない姿勢を見せているバルセロナは、UEFAやラ・リーガの枠を超えて独自でのサッカービジネスをしていきたい考えが垣間見えます。
リオネル・メッシの移籍先
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国籍 | アルゼンチン、スペイン |
生年月日 | 1987年6月24日(34歳) |
身長 | 170cm |
ポジション | FW |
背番号 | 10 |
利き足 | 左 |
年俸 | 約175億円 |
公式戦出場回数と得点数 | 778試合に出場して672得点 |
獲得タイトル | ラ・リーガ優勝:10回 コパ・デル・レイ:7回 スーペルコパ・デ・エスパーニャ:8回 UEFAチャンピオンズリーグ:4回 UEFAスーパーカップ:3回 FIFAクラブワールドカップ:3回 バロンドール/FIFAバロンドール:6回などクラブと個人で30以上のタイトル |
これほどまでのスーパースターを獲得できるクラブは限られています。
現在報道がされているのは、リーグアン(フランス)のパリサンジェルマン。カタール政府がスポンサーにおり、ネイマールやキリアンムバッペなどの高額年俸を支払う資金力があります。
2021-22シーズンは、レアルマドリーのキャプテンだったセルヒオ・ラモスが加入しています。
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あとは、デイビットベッカムが出資しているメジャーリーグサッカー(アメリカ)のインテル・マイアミです。
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どこのクラブに行くのか注目されています。